私は iPad でイギリスのテレビ番組を観ている。イギリスはすでにテレビ番組をネットで追っかけ視聴できるようになっているのだ。パソコンでも観ることができるが、iPad では番組を一旦ダウンロードできる。パソコンでのストリーミング再生よりも、ダウンロード視聴のほうが回線速度に依存せず安定して観ることができる。
iPad は Mac に USB で接続すると、QuickTime Player を使って iPad の画面を録画できる。以前はその方法で番組を録画していたが、最近できなくなってしまった。CM 部分は Mac でも表示できるんだが、番組が始まると画面が真っ黒になる。著作権保護の関係でアプリ側でそういうことができないように改変されたようだ。
しかしなんとか録画したい。番組は視聴期限がある。数週間ぐらいで観れなくなるのだ。ダウロードした番組もだ。時間があるときに自由に観たい。極力番組側の都合による不自由は避けたい(本当は観ないのが一番の自由なんだけど、どうしても観たい番組なのだ)。
QuickTime Player を使わず、Reflector 2 というアプリも使ってみたが、これでも番組の表示が真っ暗になる。
Reflector 2 | Wireless mirroring & streaming for Android, iOS & Chromebooks
http://www.airsquirrels.com/reflector/
最終手段として、iPad にビデオカメラを向けて録画する荒技も考えたが、クールじゃないし、そこまでするようなことじゃないのでやめた。
最後にもう一つ試してみた方法が、HDMI 出力をキャプチャする装置を使う方法である。HDMI は HDCP というコピーガード機能が付いているが、それを解除できる製品がある。今回購入してみたのが以下の Drecap という製品だ。
DC-HE1U
http://www.drecap.com/DC-HE1U/index.html
これを使えば、iPad の映像を Lightning – Digital AVアダプタ で HDMI 出力し、パソコンで録画できるようになる。
Lightning – Digital AVアダプタ – Apple(日本)
http://www.apple.com/jp/shop/product/MD826AM/A/lightning-digital-av%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF
ただこの装置は Windows でしか動かない。ということで、Mac の VMWare Fusion を使い、そこで Windows 7 を使うことにした。
早速 Drecap が届いたので付属の CD-ROM でドライバとソフトをインストール。
Drecap は電源をコンセントに挿すと赤いランプが点灯する。これが待機状態だ。ライトを消したかったらコンセントを抜くしかない。電源ボタンを押すと赤色が8回点滅し、そのあと青色に変わる。これで電源が入った。逆に電源を切るには電源ボタンを長押しすると、ボタンが赤色に変わる。説明書が不親切なので、このあたりの使い方はネットで調べた。
Drecap の HDCP を解除するにはある小細工をする必要がある。本体横にネジで外せる小窓がある。そこを開けるとリングのようなものがあるので、それをニッパーで切断する。
小窓を開けたところ
リング
最初はリングの切断なしに Drecap でのキャプチャを行おうとしたが、画面がブルーのままで何も表示されなかった(iPad の画面が一切映らない)。リングを切断すると iPad の画面が表示され、キャプチャができた。
しかしである。今回も番組本編部分になるとやはり画面が真っ黒になる。やはり無理だったようだ。製品は小細工をしたので転売できないし、まあ何かの時にまた使えるかもしれないので取っておこう・・・。
なお、ネットでの口コミで Drecap は電源ボタンが壊れやすいと書いてあった。私のも壊れました。ボタンの効きが悪いので、グッと押したらパキッと音が鳴り、電源ボタンが使えなくなったのだ。
仕方なく製品をネジで開けて基板むき出しの状態で使うことにした。このほうが Raspberry Pi や Arduino を使っているようで、逆にかっこいいんじゃないかと思った(?)。電源ボタンもちゃんと押せるし、本体が熱を持っても冷めやすいしね。
基板むき出しの状態で使っている
電源ボタンも押しやすくなった
切断されたリング