[レビュー]『アクロイド殺し』(小説 & TV ドラマ)

【以下、ネタバレあります】

先月アガサ・クリスティ講座に参加したことを書いた。

[カルチャースクール]「アガサ・クリスティを読む」第1回 | 読書ナリ
https://dokushonary.com/2018/04/09/culture-school-christie1/

今月のクリスティ講座の課題図書が『アクロイド殺し』なので読んだ。小説を読むのは初めて。デヴィッド・スーシェ版のドラマをずっと前に観たけど、全然覚えていない。ということで、ほとんど初めて読んだような状態だ。

読み終わった後、心底ビックリした!!!

『オリエント急行殺人事件』よりも断然好きだ。私は基本的に普段フィクションは読まないので、最初の頃は外国の作品ということもあり、人名が混乱していた。だけど、そんなことも気にならないぐらい、先が気になり、2日で読み終えた。

早川書房の文庫本で読んだけど、本の裏側に「驚愕の真相」と書かれている。これってネタバレじゃないですか〜。しかも、『オリエント急行殺人事件』を読んだ後だから、半分ぐらい読んだ時点で犯人は予感していた。でも、逆に犯人を予感していたからこそ、「やっぱり!!!」とますます驚くことになったんだと思う。

ある意味メタ構造になっているのがすごい。ネタを知ってしまうと単純と言えば単純だし、『オリエント急行殺人事件』と同じく一発ネタ的な話だと思う。それでも、大胆で、鮮やかな物語構造に感心した。クリスティを初めて「すごい人」だと実感した。

クリスティ作品はポアロしか知らないけど、本作も人間関係がドロドロしている。リアルな憎悪の感情がむき出しになっている。それが殺人へと発展していくんだから、本当に読んでいて「こわい」と思う。ポアロ作品は上流階級の人たちの話で、上品な話ばかりと思いきや、みんな噂話が好きで、村社会的で、なんだか日本社会みたいで観ていて心地よくない。

その点、ホームズ物語は楽しいです。マンガ的なバカっぽさがあるというか、探偵小説というより、冒険物語だ。確かに残酷な話や暗い話もあるけど、ホームズのキャラも面白いし、「こわい」とはあまり思えない。ポアロのように現在と時代が近いこともなく、昔話的に読んでいるからかもしれない。

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これは、小説だからこそ成立する物語競っていたので、映像化するのは難しい気がする。とうことで、スーシェ版ドラマも観返してみた。

うーむ、ドラマ版は原作が活かされていないなあ。普通のドラマになっている。

アクロイド邸でバカみたいに巨大な時計(1メートルぐらい)があるのが面白かった。それにわざとらしく何度も時計が映されたので、時間が重要だと言いたいんだろう。

ロジャー・アクロイドとシェパード医師の俳優さんが似た雰囲気の俳優さんで、最初混乱したよ・・・。

まあ、最初にドラマを観ておいてよかった。イメージが固定されてしまうからね。例えば、シェパード医師は小説を読んだ段階では若い人だと思っていたが、ドラマだと 60 代ぐらい。

なお、ドラマのロケ地の田舎町は2年前に旅行した際に行った、コッツウォルズの町だったので驚いた。小さい町で何もないところだけど、観光地として有名なところ。

以下はその時の写真。

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クリスティ講座は3回単位で申し込むことになっていて、今後も継続するそうだ。今の3回が終わったらもう参加しなくていいやと思っていたんだけど、他のクリスティ作品も読んでみたい気持ちになったし、講座も継続参加するのも悪くないと思うようになった。

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