[読書メモ]『胎児は知っている母親のこころ』

p8
私が自分の子どもを育てていたころは、こうした疑問には直感で答えるしかなかった。しかし、現代の親たちは、頼れる地図にしたがえばいい。

p17
どんな生物でも、生存のための行動は2種類ある。1つは成長をうながす行動、もう1つは身を守る行動である。

pp30-31
「遺伝か環境か」論争には決着がついたといえる。環境は、人格や能力や好みや脳の回路がかたちづくられる過程で、人が生まれながらにしてもつ遺伝子の発現を、大きく修正することがわかったのである。

p69
動揺もストレスも一時的なものであれば、心配にはおよばない。母子双方に深刻な影響をもたらしやすいのは、慢性的なストレスである。

p72
パートナーを喜ばせるために子どもをもつという人がいる。大切な人を失った悲しみを埋めるために子どもをもつという人もいる。私たちは親という大仕事を始める前に、その動機を真剣に考えてみるべきだ。心に靄(もや)がかかった状態で育児を始めれば、満足な育児ができないだけでなく、子どもを愛し慈しむ能力も発揮できず、子どもを危険にさらすことになる。/いうまでもなく、リスクの高い親は、自分自身の問題が整理できるまでは、子どもをつくることは見合わせなくてはならない。では、どんな人がリスクの高い親なのだろうか。それは、深刻な心理的あるいは社会生活上の問題のせいで、気持ちが乱れている人や、自分のことしか考えられない人、あるいは大人になりきっていない人である。

p73
これから子どもをもというという人は、まずは自分自身の心をしっかりと見つめなければならない。人を喜ばせたいから、あるいは、悲しみを埋めたいから、という気持ちで子どもをもてば、やがては自分の状況や人を恨む気持ちが芽生えるかもしれない。

p73
親が愛情をこめてしっかりと育てることは、子どもが自尊心を築くうえできわめて重要である。

p93
親が胎児に自分がその子を愛しているという事実以上の何かを “教えこむ” ことはお勧めしない。

p109
帝王切開はアメリカではもっとも多く行われている手術であり、その実施率は、1970 年代に2パーセントから3パーセントだったが、1990 年代には 25 パーセントに増えている。現在では、出産の半分は帝王切開で行われているという病院さえある〔日本では 21 パーセント(2005 年)〕。

p122
出産のときには、本当にいてほしい人だけに立ち会ってもらおう。

p170
人は変わりたいという強い意志があれば、大人になってからでも、人間関係や心理療法を通してニューロンのパターンを替えることはできる。それでも、ほかの何よりも強力に人の本質を決めてしまうものは、人生最初の人間関係なのである。

p181
親と子のかけがえのない関係が花開くのは、人生最初の3年間である。

p237
子どもに苦痛な体験をさせないこと。たった一度嫌な思いをしただけなら、その思いが永久に脳に刻まれるということはないかもしりえない。しかし、心に傷を負うような体験を何度もくりかえすと、その記憶が無意識の強力な鋳型となり、生涯にわたって心の問題をかかえることになる。

p257
事実、アメリカの平均的な子どもは、毎年、テレビで暴力シーンを1万 2000 回、セックスに関するシーンを1万 4000 回、レイプシーンを 1000 回見ているのである。

p334
アメリカ型文化には、社会的によいと認められるもののためであれば、暴力を推奨する根強い風潮がある。体をぶつけ合う競技(コンタクトスポーツ)の愛好、ギャングやけんかを見せものにするテレビ番組、アクション映画のスーパーヒーローたち、競争と勝利をあおる習慣。不幸にもこれらすべてが、強靱な糸となって、アメリカ型社会の構造にしっかりと織りこまれているのである。

p334
意識の高い親は、暴力を用いるのではなく、道理ある言葉で子どもを諭(さと)す。

p334
子どもは親の決めたことにすべて納得するわけではないだろう。けれど、子育ては親が好かれるためにやっているのではない。子育ては、子どものためにすることなのである。

p339
子どもが病気になったら、翌日まで待たず、その日のうちに医者に連れていく。

p339
赤ちゃんはとてつもなく手がかかる。なにしろ、自分のことを何一つ自分でできないのだ。それでも、赤ちゃんは大きな喜びの源泉でもある。ぜひ、大切な赤ちゃんとの暮らしを楽しんでほしい。

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