[レビュー][セミナー] DTP の勉強部屋「第 50 回勉強会」

昨日はいつも参加している DTP の勉強部屋のセミナー「第 50 回勉強会」に行ってきた。

第50回勉強会 | DTPの勉強部屋 | study-room
https://study-room.info/dtp/dtp050/

前回4月に行われた第 49 回勉強会はオンライン開催だったので、前々回から1年ぶりのリアルイベントである。

参考:
[セミナー]「DTP の勉強部屋 第 49 回勉強会」を視聴した – 読書ナリ
https://dokushonary.com/2020/04/12/dtp-no-benkyobeya-benkyokai-49/

そして今回は 50 回目の勉強会。私はこれまで 21 回参加しているので、そこそこの参加回数だと思う。

今回はコロナウイルス対策として、いつもと違うことがあった。まずは受付前に検温と消毒。検温はおでこに非接触で計測する方式。消毒はスプレータイプだった。スプレー式だとボトルを持ち上げる接触があるから、ポンプ式、できれば自動で消毒液が出てくるタイプが好きなんだけどなあ。目の前で見られているのでちゃんとスプレーする必要があった。

参加費はいつもは受付で現金払いだったが、申込時に Peatix による事前支払いとなった。クレジットカード払いができるし、受付でゴチャゴチャお金のやりとりをする手間もなくなった。

Peatix を使えばアプリの QR コードを提示することで受付を済ませることができるし、主催者側も参加者を簡単に集計できる。でも、受付に関してはこれまで通り普通に名前を言えばよかった。一応私はちゃんとアプリをすぐ出せるように準備していた。

参加人数も制限されて定員が 70 名。いつもの約半分だ。座席もいつもはテーブルに3人がけだったが、2人がけ。ギュウギュウ詰めではなかったが、ガラ空きではない。定員に達していたようだし、「いつもより人数が少ない」という印象はなかった。

横のドアも開放され、換気されていた。ドアの近くに座っていたので少し寒かったが上着で調整した。横のドアは帰る直前に閉められた。最後まで開けて換気していればよかったんじゃないかな。

配布物は特になく、アンケート用紙のみが机に置かれていた。それと受付でもらった領収書(いつもは名前が印刷されているが、今回は無記名)だった。過去に配布物が多い回もあったが、今回は接触を減らすために紙の配布も制限していたのかしら。

アンケート用紙は毎回配布される。余談だけど、私はアンケートを求めるのは主催者の「甘え」だと思っている。参加者に「感想を教えて下さい」という受け身の態度だからだ。参加者がどう感じたかは、主催者側がしっかりと参加者を観察すれば分かることだ。ましてやこのセミナーは 50 回もやってきたんだから。SNS で参加者の感想を見ればいい・・・とも言いたいけれど、これに関しては SNS や(私のように)ブログに熱心に書き込む人は特殊な一部の人なのであまり参考にはならないと思う。やはり、当日しっかり参加者を観察することが基本だ。そして、主催者同士で事後にしっかり話し合えばいい。

事前に「マスクをして参加してください」とは特に明記されていなかったけれど、まあ普通みんなマスクをしていた。主催の森裕司さんはフェイスシールドをして講演をしていたが、反響してマイクで音がうまく拾われないので、マスクのほうが聞き取りやすかったかも。

私はいつも参加していないが、セミナー後の交流会や懇親会はも今回はなかった。

さて、参加して思ったのは、「やっぱり、リアルイベントの方が刺激になる」ということだった。本物のプロの人たちと「場を共有」し、直接話を聞けるのは、言語化できない何かの影響を受けているようだ。仕事で DTP を活用している参加者も多いようで、参加側の熱量も高い。前回のオンライン開催だってたしかに学びはあるけど、「よっしゃ、頑張ろう」という気持ちが湧かないというか、復習を頑張ろうという気にならなかった。でも、リアルで参加すると気持ちが高まっているうちに復習をしようという気にもなる。

リアル参加による刺激は DTP に関することだけでなく、クリエイティブなこと全般にも渡る気がする。私は著述活動をしているけど、セミナー参加直後は文章をモリモリ書けるようだ。

私は映画好きとして「映画は映画館で」と思っているので、映画館同様に<その場が醸し出すアウラ的なもの>が関わっているんだろう。今後も研究対象としたい。

今回のセッションは、森裕司さんと鷹野雅弘さんからは Adobe のアプリケーションやサービスの最新事情、新機能を紹介していた。

私は今のアプリケーションでさえ十分に使い切れていないんだけど、新機能・新サービスでどんどん良くなり、便利になっているのはいつも驚く。アプリケーション側がどんどん賢くなっていき、今までできなかったことができるようになったり、手間がかかっていたことが瞬時にできるようになったりしている。

鷹野さんが Google CEO の「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。」という有名な言葉を紹介していたけど、これはいろんな意味で捉えることができると思うし、言葉だけが独り歩きしている感もある。大抵の人は、「あなたの仕事はなくなるぞ」という<脅し>だと思っている。でも、私は「機械でもできる仕事は機械がやってくれるから、あなたは人間にしかできないことをやればいい」という楽観的な意味だと信じている。おそらく、<自分が価値を生み出す存在である>と思えるかどうかで、前者の意味か後者の意味かに分かれるんじゃないかな。いずれにせよ、CEO が言った原典をまた調べ直してみたい。

尾花暁さんのセッションは印刷用データ作成のための仕組み解説だった。私は印刷に関しては、オンデマンド印刷ぐらいしか関わっていないので、難しい話も多かったが、基礎的なことから教科書的にしっかり学べてよかった。アプリケーションの使い方のようなテクニックを学ぶことも必要にはなるんだけど、やはり基本的な仕組みを知っているのと知らないのでは、目の前のアプリケーションの使い方だって変わってくる。きちっと暗記しておきたいことをいっぱい学べた。

鷹野さんのセッションで急遽登壇されたはるなさんからは、iPad を使った具体的な作品作りを学べた。私は iPad をバリバリ使っている。あえて「スマートフォンを持たずにすべて iPad で済ませる」縛りを自分に課しているぐらい、特に外出先では iPad のヘビーユーザーだ。でも、はるなさんのお話で、もっと iPad を活用したくなった。そして iPad に慣れきってしまっている私は、iPad を使い始めた頃のワクワク感を思い出したりもした。

はるなさんはゆったりした感じの話し方だったけど、iPad でイラストを描く時はサササッと手早く操作していて、本格的に使う人はすごいなと思った。

最近出た iPad 版の Photoshop や Illustrator は Mac 版と比べるとできることはすごく少ないし使い勝手が悪い。だから私も積極的に使う気になれないでいた(インストールだけしてほとんど触っていない)。でも iPad だからこそできることに着目すればすごく使えるツールだし、鷹野さんが言っていたように、アプリが成熟するまで待つのではなく、今から使い始めて慣れておくことには意味があると思う。私もアティチュードを変えて、iPad アプリもどんどん使っていこうか。

セミナーなどで自社サービスを紹介したりするときに、スライドに QR コードを載せる人が最近よくいる。今回もあった。登壇者側としてはスマートフォンで撮ってもらう「快感」があるんだろうけど、参加者は端末を取りだす手間があるし、自己満足に付き合わせている感じもある。QR コードだけでなく普通に URL も書いてほしい。URL が長いなら短縮 URL も書けばいい。

セミナーの様子は録画され、後日動画が共有されるそうだ。復習の際に役に立つのでありがたい。できれば、毎回共有してほしい。録音をして復習もできるけど、アプリケーション操作とかは録音だけから再現するのは難しかったりする。

いつも書いていることだけど、DTP セミナーではもっと InDesign も扱ってほしい(私は書籍の出版の際は InDesign をバリバリ使う)。たしかに、Photoshop や Illustrator のような華やかさは InDesign にはないし、そのためか使用者人口も少ないんだろう。でも、主催の森さんは InDesign のプロなんだからもっと話を聞きたい。例えば、基本機能解説じゃなくて、特定のテーマに沿ったセッションなどはどうだろう。InDesign を使ったフォトブックの作り方とか、検索・置換機能の徹底解説とか、面白いと思うんだけどなあ。一般的な機能解説よりも InDesign の魅力を啓蒙できそう。

次回は 2021 年3月13 日。もちろん参加予定だ。

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